フランス語の勉強方
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簡単なフランス語講座
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簡単なフランス語講座プラスα
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①過去形の作り方
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②未来形の作り方
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③否定形の作り方
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④疑問文の作り方
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⑤形容詞・名詞を使った文を作ろう。
(形容詞が男と女で少し異なる。)
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⑥形容詞を使った文で過去形、未来形、否定文、疑問文を作ろう。
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⑦目的語を使った文を作ろう。
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⑧前置詞を使って長い文を作ろう。(à, de, dans, en, sur, sous, par, pour, avec, chez)
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⑨フランス語の
発音について
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⑩tuとvousの使い分
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行かなくちゃ!
(il faut...)
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~できます。
(pouvoir)
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~したいです。
(vouloir)
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あります。
Il y a ~
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que を使って長い文を作りましょう。
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めんどいけど、
「不規則動詞」を覚えてみましょう。
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難しいですよ。
過去形+否定形
未来系+否定形
過去形+疑問形
未来系+疑問系
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「もし・・・」
仮定法の基礎
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難しい文を理解してみる
(vouloir+過去+否定+queなど。)
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もう一つの未来形、もう一つの過去形
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再起動詞について
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特別な過去形
être + 過去分詞
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~に~を~します。
Je te le donne.
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冠詞などについて
u, une, le, la, les, au, aux, ton, ta ,tes, votre, vos, ce, cet, cette,
son, sa, ses
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受身
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基礎を全部読み終えたら
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フランス語は一般に発音が難しいと言われます。
イタリア語やスペイン語は発音しやすいと言われます。
実はフランス語もイタリア語もスペイン語も、文法が極めて近い三つ子言語です。
なのに、なぜフランス語だけが難しいのでしょうか?
その秘密を知るために、まず3つの言語を並べてみたいと思います。
綴りと発音に注目してみてください。
「今、何時ですか?」
¿Qué hora es? ケ オラ エス? (スペイン語)
che ora è? ケ オラ エ? (イタリア語)
Quelle heure est-il? ケ ラ レ ティッル? (フランス語)
スペイン語とイタリア語はスペルのまま無理やり読んでみても、本物の発音に割と近いと思いませんか?
スペイン語とイタリア語はなんとか読めるんです。
適当に発音してみても、大体なんとか正しい発音になります。
なぜならスペイン語とイタリア語は発音が大体スペルの通りだからです。
ところが、フランス語はそのまま読もうとしても発音として通じません。
そこには言語の歴史が関係しています。
皆さん、つい70年前まで、日本語は書き言葉と読み言葉がかなり異なっていたことを知っていますか?
「行きませう」と書いて「行きましょう」と読むなどは有名かもしれません。
その他、つはもの→つわもの、ひたひ→ひたい、にほひ→におい
などです。こういう語がものすごくたくさんあって、書き言葉と読み言葉がかなりずれていました。
古い書き方を歴史的仮名遣い、新しい書き方を現代仮名遣いと呼びます。
1946年に改められました。
以前の歴史的仮名遣いは第二次世界大戦のおり、植民地政策と共に日本語を現地の人たちに教えようという時に、大変大きな問題になりました。
外国人にとってわかりにくいんです。
なぜ、書く時と読む時で全然異なるのか?と外国人は思います。
そこで当時激しい議論が行われました。
ある人はこう主張しました。
「発音どおりに書いて外国人に教えるべきだ。そうしないとわかりにく過ぎる。そうしないと外国人の日本語能力の向上を妨げることになる。」
またある人はこう主張しました。
「いや、発音どおりに教えたとして、外国人はいずれ日本の本などを読もうとするだろう。その時に、なぜ私たちが学んでいる日本語と日本の日本語は違うのだという話になってしまう。例え難しくても、日本の通りに教えるべきだ。」
私の記憶が確かならば、後者が結局取り入れられたと思います。
結局は日本の日本語の通りに教えました。
しかし、この「話し言葉と書き言葉の差異」というのは、いつか解決しなければならない問題でした。
話し言葉と書き言葉がずれていても、何も良いことがないからです。
そして1946年。日本は終戦を機に、話し言葉と書き言葉を統一しました。
古い書き方の歴史的仮名遣いから、新しい書き方の現代仮名遣いに改められました。
この1946年の改定のおかげで、私たちの日本語はとても読みやすいものになっています。
日本語を勉強する外国人にとっても学びやすく、日本語の読みと発音の関係に関しての不満は一切聞かれません。
実はこのような書き言葉と読み方のずれというのは、時を経るに連れ自然に発生してしまう物なんです。
世界中のどの言語でも起こります。
だから、随時、または少なくとも100年に一回は調整して統一すべき物なんです。
そうじゃないとどんどんずれていってしまって書きと読みは全く異なった物になってしまいます。
聞いた話によると、ラテン語はそのずれを修正せず、どうしようもないほど書き言葉と読みが異なっているそうですよ。
日本は幸運にも1946年に読みと書きを統一する機会に恵まれました。
しかし、フランス語は長きに渡って読みと書きの統一を行っていないんです・・・。
まぁ、そういうことなんです。
だから例えば Vous あなた という意味の単語でも、ヴォウスとは読まないんです。ヴーなんです。
見たとおりに読めないんです。
鳥という単語は oiseau と書きます。これはオイセアウじゃないんです。ワゾーなんです。
統一を怠った結果、こんなことになっているんです。
そういうわけで、発音にはすごく癖があって見たまんまには読めません。
昔の占領地の外国人が日本語を学ぶのに苦労したがごとく、私たちもフランス語の習得には苦しまなければならないわけです。
そこが、残念ながらフランス語の発音を難しくしている要因です。
というわけで、読みにくいものを少しでも読めるように、ひとつひとつ覚えて慣れて行くしかないわけで。
それではフランス語の発音の癖を学んで行きましょう。
フランス語の発音にはいくつか特徴とルールがあります。
以前ある人が、
「フランス語はRとリエゾンさえうまく発音できればうまく聞こえる。」と言っておりました。
いくつかのポイントを抑えればフランス語を綺麗に発音できるようになります。
R の発音について
フランス語はRの発音が特徴的です。一言で言えば、ラリルレロというよりむしろガギグゲゴです。
Rの発音はいびきに近いと言われます。誰かが寝てるときに出るあの音です。
「ガー ガー」 Ra Ra
「ギー ギー」 Ri Ri
「グー グー」 Ru Ru
まさにこの音です。喉の奥と鼻で作られる息を吐いたときに出る音。
発音に慣れるまでは恥ずかしいかもしれません。
これをマスターしたらフランス人っぽくなります。
リエゾンについて
リエゾンとは、「単独では発音しない語末の子音が次の語の語頭母音と連結されて発音される現象」
ということです。
さっぱりわかりませんね。
しかし、例を見ればわかります。簡単です。
例: C'est un stylo. (セ タン スティロ ・ これはペンです。)
を使って説明しましょう。
この文を分解して発音すると、
C'est (セ) これは
un (アン) ひとつの
stylo (スティロ) ペン
です。
これが
セ アン スティロ、 ではなく
セ タン スティロ と発音される現象のことをリエゾンと呼びます。
C'est (セ) の最後の t は通常全く発音されません。
大昔は発音したのかもしれませんが、現代では発音しません。
しかし次に来る単語が a i u e o で始まるとき、このt が発音として復活します。
今回のケースでは
est の後に un が来ています。
C'est un (セ アン) のはずが、C'est un (セタン)という発音になります。
この現象がリエゾンです。
例 en Italie (イタリアで)
アン + イタリ ですが、ア ニタリ になります。
例 mes amis (私の友達)
メ + アミ ですが、メ ザミになります。
単語の最後の子音は(小さすぎて)発音しないことが多い
(発音する場合もある。)
子音とは何か?
それはa i u e o 以外の全てのアルファベットです。
t p r f g k b など・・・これらのことを子音と呼びます。
例えば、
Petit (プティ・小さい)
最後に t があります。通常発音しません。
Grand (グガン・大きい)
最後に d がありますが通常は発音しません。
その他の例:
vous (ヴー・あなた)
plat (プラ・メイン料理)
dessert (デセール・デザート)
最後の一文字が発音されていません。
au で オ
もともとはアウと発音していたのかもしれません。
上に日本の例を出して言語の特徴を説明しましたが、
もともと書き言葉と読み言葉がずれてしまう原因というのは、
「発音しにくい」か
「発音するのがめんどくさい」
「早く喋ろうとして変化した」
というのがきっかけになります。
アウ をものすっごくけだるく発音してみてください。
もう眠くてしょうがない時に無理やりアウと言ってみた感じです。
滑舌が悪く発音すると、
アウアウアウアウアウアウ・・・アオゥ・・・
オー オー オ
みたいになってしまいます。
そういうことです。
時を経て、簡略化、省エネ化が進んで変わっていってしまうんです。
eau で オー
上の例と同じくです。
もともとエアウと発音していたかは知りませんが、エアウを早く発音、またはものすごく気だるく発音すると
オーになってしまいます。
もはやエアウの名残さえないですね。eauが続く単語があれば、文句なくオーと発音されます。
例:Couteau (クトー・ナイフ)
ou で ウ
oとuが続くと、「ウ」と発音されます。
例:Couteau (クトー・ナイフ)
Jour (ジューグ・日)
Poumon (プモン・肺)
Vous (ヴー・あなた)
oi で ワ
oとiが続くと、「ワ」と発音されます。
なんでオイが「ワ」になるの?と思うかもしれません。
フランス語は i を「ア」と発音する癖があったんです。
なのでオアが気だるくなって「ワ」になりました。
pouvoir (プヴォワール・できる)
oiseau (ワゾー・鳥)
moi (モワ・私)
Bonsoir (ボンソワール・こんばんは)
ei で エ
例:La seine (ラ セーヌ・セーヌ川)
seize (セーズ・16)
ai で エ
例:japonais (ジャポネ・日本人)
面白いことに、この発音変化は日本語にも存在します。
うざい→うぜぇ Uzai→Uze
くさい→くせぇ Kusai→Kuse
発音と書き言葉のずれは、めんどくさいことがきっかけになることが多いです。
eu で ウー
例:bleu (ブルー・青)
œu で ウ
例:sœur (スール・姉妹)
lle や il が ユになる・・・場合がある
しかし、必ずしも「ユ」になるとは限りません。
例:travail (トラヴァーユ・仕事)
fille (フィーユ・女の子)
ç はサ行。さしすせそ
ç は C と S が合体して作られたそうです。
例:
ça (サ・これ)
français (フゴンセ・フランス語)
g は ジャ行になることがある。
例:gentil (ジョンティ・親切な)
u は ユ
例:huit (ユイットゥ・数字の八)
usine(ユズィーン・工場)
h は発音しない
h は発音しません。
発音の上では無視してください。
例:huit (ユイットゥ・数字の八)
habiller (アビエ・着せる)
habiter (アビテ・住む)
e はエ、オ、ウなど様々で一定しない
厳密にはルールがあるのですが、ちょっと玄人好みな話になるので、ここでは「様々になる」、と覚えてください。
例:encore (オンコール・もう一回)
cette (セットゥ・この)
jolie (ジョリ・綺麗)*最後のeは発音していない。
in と im は アン と発音される
「イン」ではありません。
例:important (アンポルタン・重要な)
indo (アンドゥ・インド)
impossible (アンポスィーブル・不可能な)
impression (アンプレッション・印象)
gn で ニャ ニュ ニョ
例:mignon (ミニョン・かわいい)
mignardise (ミニャルディス・ちょっとしたお菓子)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
終わりです。
ちょっと覚えることが多すぎですね。
だからフランス語の発音は難しいなどと言われてしまうんです。
1946年以前の日本語(歴史的仮名遣い)も外国人にとってこんな感じだったんですよ。
ではいくつか問題を出すので、発音を考えてみてください。
Restaurant
(意味:レストラン)
ゲストゴン
に近いです。
Rがガギグゲゴ
au でオです。
最後のtが発音しません。
gingembre
(意味:しょうが)
ジャンジョンブグ・ジャンジョンブル
gがジャ行で発音されます。in はアン。
e は組み合わせによって発音が様々です。今回はオで発音されています。
Une
(ひとつ、の女性名詞)
ユンヌ
U が ユと発音されます。
trois
(数字の三)
トロワ・トゴワ
oi でワ です。最後のSは発音しません。
simple
(単純な)
サンプル
im で アンという発音になります。「イン」ではありません。
faire
(する・作る)
フェール・フェーグ
ai で エです。
tour
(塔)
トゥール・トゥーグ
ou で ウです。
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