初心者のための
フランス語の勉強方


フランス語、どうやって勉強したら良いの?

皆さん、フランス語は難しいと思われるかもしれません。
まず英語よりもずっと私たちになじみのない言語ですし、全く何もかもわからないですし、
きっと、ごにょごにょと何を話しているのかわからない言語としてフランス映画などで聞いたことくらいしかないかと思います。
全くわからない難解な言語なんですから、難しいと思われるのは当然です。
フランス映画とかを見てまさか簡単そうだとはなかなか思えないと思います。

どの言語でもそうなんですが、言語学習の道は辛く長く、出口のないトンネルです。
突き詰めるほど深いです。
何千、何万という単語・熟語を覚えながら、
「わからない」、「話せない」、「自分の気持ちをうまく伝えられない」というストレス・フラストレーションを常に抱えて進みます。
わからないんですから、自信をなかなか持てません。
言語学習とは常に自分が劣っているという、自分の自信を失うリスクを伴いながら進んでいくものです。

しかし、
フランス語学習の極意は実はその逆にあります。
「簡単そうだな。」とか「やってみたら意外と簡単だな。」と思い込むことこそ最もフランス語学習に大事なことなんです。(もはや自己催眠みたいなものです。)





自信を勇気に変える楽しさ

自信はすぐ足りなくなってしまいます。
だからこそ「自信」がとても大事です。
自信は語学を学ぶための元気=養分です。
足りなくなりがちな自信を自分で精一杯補いながらやっていかなければなりません。

わからないことがわかるようになる素晴らしさを体感してください。
書けないものが書けるようになって、読めなかったものが読めるようになります。
その素晴らしさこそがフランス語の魅力です。
「わかるようになる」ことを楽しんで、自分をいっぱい褒めてあげてください。
楽しむことが、フランス語学習を長続きさせる一番の活力になります。


一日一単語を覚えれば、365日で365単語です。
楽しければこそ、そういったことも続けていけるわけです。


「わかる」「わかる」を少しずつつなげていく。
一部分でもわかったら自分で自分を褒めてやる。




さて、ここからが本題ですが、どうやって勉強していくのか?です。
まずはフランス語の仕組みや基礎を一通り、あっさりとで良いので学んでください。
つまらないと思われるかもしれませんがこれは学校の勉強に近いものです。
基礎学習は最初だけです。
3ヶ月も必要ありません。一ヶ月で良いです。学校方式(語学学校など)で学んでください。
なぜか?というと、それが最も近道だからです。


言語を学ぶとき、赤ちゃんのように覚えろという言葉を聞いたことがあるかもしれません。
でも、私たちは赤ちゃんではないので、赤ちゃんのように学ぶことは難しいです。
なぜ赤ちゃんは問題なくフランス語を覚えていけるのだと思いますか?
それは24時間常にフランス語の環境の中にいるからです。
赤ちゃんには常に母親などがそばに付き添って、常に話しかけられたりしています。
でも、私たちにはフランス人の母親はいません。

それに私たちは大人ですから、意地もプライドも羞恥心も遠慮もあって、それらが学習を阻害します。
例え仮に誰かフランス人が24時間母親のように付き添ってくれたとしても、恥ずかしがったりしてそれでもなお、なかなかうまく学べません。
赤ちゃん方式は現実にはちょっと難しいです。



大人には大人の言語学習方がある!


フランス語を学習する上で、日本語は敵だと思う方もおられるかもしれません。
しかし、日本語は敵ではありません。
むしろ、日本語はフランス語学習の初期においては大きなアドバンテージです。



私の妻はフランス人なんですが、日本に住んでいた時、公営のほぼ無料の日本語学習教室に通っていました。
そこにはブラジル人、韓国人、中国人、フィリピン人など、様々な外国人が集まってきます。
英語を用いながら日本語を教えたいところですが、外国人の誰もが英語を話せるわけではありませんので、日本語教室では日本語で日本語を教えています。

先生方は、絵などを用いながら一生懸命日本語で日本語を教えるわけなんですが、外国人は日本語をわかっていないですから日本語で日本語を勉強するというのはかなり難しいことです。
難解な教室で、それこそ赤ちゃんのように体得していくしかないわけですが、先生の技量によって学べることがかなり違います。
下手な先生に当たれば、その講義中、100%何もわからないまま家に帰ることもしばしばです。

そんなある日の授業。
「~したい。」という日本語を学ぶ授業の日があったそうです。
私は毎週妻に日本語を個人レッスンしてきましたので、妻はすでに「~したい」の使い方も意味も知っていました。
その講義は「歩きたい」とか「食べたい」とかそういうフレーズを学ぶ日だったわけです。


皆さん、「~したい」というフレーズをどうやって日本語で外国人に教えますか?


物なら外国人に説明しやすいんです。雨、雲、机、これらは絵で表して教えることができます。
歩く、とか行く、とかの動詞も絵で教えることができますね?
「~したい」という部分に関して、絵で表すことはかなり難しいんです。
それでも先生はなんとか絵にして表してみるわけですが、なんかニヤニヤした顔の人の絵がいくつも出てくるだけで、生徒たちは

「は????」
「????」
「????」

と、
結局、授業の最後の最後まで誰もさっぱり何もわからず、授業の最後までみんな変な顔をしていたと妻は言っていました。
それで授業の終わりにカナダ人が
「今日の授業、なんだったの?さっっっっぱりわからなかったんだけど。したいって何???」
と妻に聞いてきたそうです。
妻は「WANTよ。Want to go~とか。」と言ったら、
「ああ、そうなのか。」とすんなり理解したそうです。

このように、「~したい」なんてwantだと言われれば1分で理解できることです。
しかし、その授業では60分かけてそれを説明しようとして、誰にも何も伝わらなかったわけです。
何が言いたいかというと、言語学習に母国語を活かしてほしいということです。
日本語はけしてフランス語学習の敵じゃないんです。
上の例の要領で日本語でフランス語を勉強すれば、1分もかかならないで、しかも100%スムーズに学習できる物事がいっぱいあるわけです。

日本語を話せるというのは、フランス語学習の初期において、大きなアドバンテージです。
それを活かしてください。
日本語は敵ではありません。
赤ちゃんは元になる語学のアドバンテージなしで覚えて行かなければなりませんが、私たちにはすでに強い味方がいるわけです。

だから、語学学校で「フランス語でフランス語を学ぶ」とか言われればかっこいい響きがあるかもしれませんが、私は(初期には)最高の方法だとは思いません。
フランス語でフランス語を学ぶのは、中級になって始めて効果が大きくなる勉強方だと思っています。

フランス語の基礎的な部分を全部日本語で勉強できるって、すごいことなんですよ?
この大きなアドバンテージを活かすため、最初の1~2ヶ月は、我慢して日本語での学校方式の授業を受けてください。
基礎を一通り理解するのに2ヶ月もいりません。2ヶ月経ったら、いよいよ自分の力でフランス語の勉強の世界へと飛び出していきます。




フランス語の最初の基礎を学ぶため、フランス語の語学学校に行くか、NHKのフランス語講座を見て勉強しましょう。
それか私の作った簡単なフランス語講座をご覧ください。




基礎を学んだ後はいよいよ、「読む」「書く」「聞く」「話す」力を伸ばす実践トレーニングに移ります。

もしもあなたが英語が話せるなら、フランス語はきっと簡単です。英語とフランス語はほとんど兄弟言語です。(語順が近い。共通する単語が多い。)
言語習得の一番の近道は、楽しむことです。そして自分に会った学習法を見つけることです。

私は漫画が好きでした。
だからフランス語で漫画を読みました。映画が好きなら、フランスの映画を観ればいいと思います。
サッカーが好きなら、フランス代表の試合をフランス語で見ましょう。
音楽を聞いても良いですし、フランスのHなアダルトサイトを見るとかでもいいです。
ともかく自分に合ったやり方を見つけていくこと。
自分の周りに自然とフランス語と触れ合える環境を作っていくことです。

英語ならまだしも、フランス語環境を自分の周りに自然に作っていくのはなかなか大変なことです。
身近にフランス語の教材がなかなかありません。
でも、どれだけフランス語に触れ合えるか、どれだけ自分にフランス語環境を用意してあげられるかというのが自分のモチベーションにもつながりますし、フランス語の伸びる基本的な要素です。




単語力を育てる


もし文中に1つだけわからない単語があった時、私たちはその単語の意味を推察することが出来るそうです。
しかし、もし文中にわからない単語が3つあると、私たちはもうさっぱりわからないそうです。
そこからわかるように、単語力というのはフランス語学習の最も基本的な要素です。
単語がわからないと何もかもわかりません。
一生懸命紙とにらめっこして、試験の要領で苦心して暗記しても無論良いですが、そこに楽しさを感じられないとなかなか続いていきません。
単語はイメージを組み合わせると、最も覚えやすく忘れにくいそうです。
具体的には、椅子に座る動作を実際にしながら「S'asseoir. サスワール(座る)」という単語を唱えるとか、
寝るときにはいつも「dormir ドルミール(眠る)」という単語を何度もつぶやきながら寝るとかです。
イメージと単語を結び付けてください。
この点でもマンガや映画は単語を覚えるのに優れています。
必ず、座ったりするイメージ(動作)がありながら単語が出てきますから、スムーズに頭の中に入ってきます。
イメージを意識しつつ単語を覚えるようにしてみてください。




脳を育てる

東大生はみんな英語を話せると思いますか?
答えはNOです。
東大生でも英語を話せない人はいます。
しかし、東大に入るためには何千という単語と熟語を覚えて、文法もマスターしなければいけないはずです。
どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?
答えは脳に秘密があるそうです。
この辺はまだ研究中の分野ですが、
英語も日本語も話せる人は、英語を話すとき、英語を使う脳の部分と日本語を使う脳の部分が違うんだそうです。
一方で英語を話せない東大生のケースでは、日本語を使っているときと英語を使っているときの脳の部位が同じなんだそうです。
つまりは日本語のロジックで英語を理解しているということです。
これがフランス語でも同じことが言えます。

フランス語を使っているときと日本語を使っているときで使う脳の部位が違います。
使う脳の部位が同じなほど、脳の中で無駄な作業が多くなります。
ではどうやって脳を育てるのでしょうか?
これはもはや筋力トレーニングと似たような部分があるんです。
少しずつ少しずつ体に覚えさせていくことが必要になります。

例えば皆さん、I love youと聞いて、I=私 love=愛している you=あなた という変換を脳で行っていますか?
恐らく、I love youはI love youで、そのままで理解される方が多いと思います。
I love youはもはや一般的になりすぎて、脳内変換を行わないんです。これが一番の理想なんです。
ある一定の単語や文章を聞いたとき、その言語の変換(理解)にどれくらいの時間がかかるでしょうか?

例えば、フランス語で75は「soixante-quinze スワソン キャーンズ」です。
長いでしょう?
これがフランス語を始めたばかりの時、75という数字を思い出すのに大体15秒くらいかかります。
例えば誰かとの会話の中で「soixante-quinze スワソン キャーンズ」が出てきて、理解するまでに15秒です。
これでは実際の会話では使い物になりませんね。
実際の会話では「soixante-quinze スワソン キャーンズ」と言われて遅くとも1秒以内に理解できないと話になりません。
思い出すのに15秒かかったのを、5秒に縮めるトレーニングを何度も何度も頭の中で繰り返してください。
5秒が達成できたら、今度は3秒以内に思い出せるよう何度も何度も唱えてください。
これが脳のトレーニングです。
この単語の意味を思い出すまでの時間、というのは今後すべての単語で関わってきます。
Manger モンジェ(食べる) と言われて、理解するのに5秒かかっていたら実戦では使い物になりません。思い出した頃にはもう相手は次の単語を喋っています。
0.5秒以内に思い出せるようにしてください。
様々な単語で、この思い出すまでの時間を極力縮めていくトレーニングが脳のトレーニングです。
次第にI love youのごとく、全く日本語変換なしで瞬時での理解が可能になります。




フランス人のメル友を作ろう

フランス人のメール友達を作ることはフランス語の学習にとても役に立ちます。
なにより、相手がメールを送ってくれれば絶対に読まなくてはなりません。
読まないと失礼ですから。必死で読みます。
これがフランス語を読む実践的な力を養います。
できれば、フランス語で返事を書いてみてください。
おそらく、ほんの少しの文章を書くのにものすごい時間がかかるでしょう。
でもそれで良いんです。その苦しんだ時間は=勉強した時間となります。

フランス人のメル友を作るためのサイト
マルチリンガルネットワーク multilingual-network.com
ペンパルインターナショナル penpal international
ジャパンガイド.com http://www.japan-guide.com/local/
インターパル http://www.interpals.net/
Conversation exchange.com http://www.conversationexchange.com/

それから、ちょっと恥ずかしいかもしれませんが、フェイスブックで知らないフランス人に直接メッセージを送ってみましょう。
「私はフランス語を勉強しています。メール友達がほしいです。」と。
ほとんど返信は返ってきませんが、5通に1通くらいは返信が返ってきます。





DVDでフランス映画をみよう


今は本当に良い時代です。勉強しようと思えば、フランス語を勉強できる素材がなんとかあります。
中でも映画は音が出て、字幕もありますから最高の素材です。
ぜひ、わからなくても良いのでフランス語の映画の字幕を辞書を片手に訳してみてください。
始めはほとんどわかりませんが、ふとしたことで「わかる」フレーズやシチュエーションに出会います。
すると、次に同じような場面があった時、わかるんです。
わかるがわかるを呼び込んで、それがいつしかつながっていきます。


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フランス語の集まりに参加する


地方だとなかなか難しいんですが、ある程度大都市だと、定期的に日仏の交流会があります。
東京、大阪、名古屋、パリなど。
始めは集まりの情報を得るのが難しいかもしれません。
ミクシィのフランス関係のコミュニティやフェイスブック、それから語学学校の知り合いなどに聞いてみてください。
直にフランス人と触れ合うのは勉強の上でとても良いことです。




ECHANGE エションジュ・ランゲージエクスチェンジ
語学交換をしよう



もし誰かフランス人に知り合えたら、思い切って語学交換を申し出てみましょう。
あなたが相手に日本語を教え、相手があなたにフランス語を教えるのです。
フランス語の勉強のモチベーションを保つのに最適です。



チャットをしよう

フェイスブックなどで友達になると、チャットを申し込むことができます。
ちょっと苦しいですが、思い切ってやってみましょう。
チャットは苦しくて大変です。
すぐに返事しなければなりません。そしてすぐに何か書かなければいけません。
最初は冷や汗をかきながら辞書を片手にチャットすることになります。
チャットが終わった後は疲れてしばらく動けません。
しかし、勉強の効果は苦しい分抜群です。瞬時に書く力、瞬時に読む力を育てます。

言語交換ネットワーク http://www.sharedtalk.com/?utm_source=The
チャットルーレット(言語をフランス語に設定する) http://chat-de.com/jp/
オメグル(言語をフランス語に設定する) http://www.omegle.com/
conversation exchange.com http://www.conversationexchange.com/

まとめ

フランス語を始めるときはまず、基礎をできれば日本語で学ぶと良いと書きました。
しかし、その基礎の世界を一歩抜ければ、そこから先は、自分の力で進んでいくことになります。
モチベーションを保つために、どれだけ実際にフランス人と触れ合っていけるかが大事になってきます。
異文化交流を楽しみましょう。

フランス語に限らず、言語を覚えるというのは、暗記しなければしょうがないという部分が非常に多いです。
動詞も、名詞も、形容詞も、結局は何百何千と暗記しなければなりません。
これは楽しくないと続きません。
自分が何に興味を持つかを研究して、どうやれば楽しいかを研究しましょう。

言語学習は、自信を失う出来事が多いです。
何かを聞いても理解できない、わからない、何言ってるかわからない、うまく言えなくて悔しい思いをする、そして人からばかにされます。
そういうときでも、自信を失わないで、がんばれる力が「楽しさ」です。

フランス語をできるだけ楽しむ努力をしてください。
そして、自分をできるだけ褒めてあげてください。


↓フランス語講座を作成しました。ぜひ見てください。

5分で終わる簡単なフランス語講座










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