スタニスラス広場 1751-1755 は世界遺産
フランス東部、ムルトエモーゼル県にあるロレーヌ地方の中心都市、ナンシー。人口は10万6000人ほど。 パリからは西に380km、ストラスブールからは西に150km離れています。 元ポーランド王であったスタニスラスは、18世紀中頃ロシア軍に追われ、フランスに亡命します。 その後ロレーヌ地方を統治することになり、彼により街の景観が整えられました。 現在ではスタニスラス広場・カリエール広場・アリアンス広場の3つを合わせて世界遺産となっています。 1871年に普仏戦争にフランスが敗れ、メッスやストラスブールからたくさんのフランス人がナンシーへ避難してきました。それにより街はさらなる発展を遂げます。 ロレーヌ工業地帯の主要都市で、東部はフランス最大の岩塩の産地です。 その他鉄鋼、電機、工作機械、繊維、革製品が主要な産業となっています。 また1890年代から1910年代まで、ヨーロッパ各地で流行したアール・ヌーヴォーの発祥の地でもあります。 植物的モチーフと曲線的フォルムの多用が特徴の美術様式です。 そして、食べ物ではフランスの有名な洋菓子、マカロンの発祥の地としても知られています。 ナンシーでは今でも当時のままのレシピのマカロンを味わうことが出来ます。 (ただし、当時のマカロンは今のものとはかなり異なり、メレンゲを固めただけのような非常に淡白な味わいをしています。正直、そんなにおいしいものではありません。) 個人的な感想: さっぱりしていて感じの良い街です。 街の中心を走る路面電車が印象的です。 世界遺産であるスタニスラス広場・カリエール広場・アリアンス広場はほぼ隣同士で隣接しています。 「世界遺産」というイメージで行くとがっかりするかもしれません。 あまり派手さはありません。 スタニスラス広場はまあまあ綺麗ですが、カリエール広場・アリアンス広場はびっくりするくらい質素で、 世界遺産とはとても気付かず何度も通り過ぎていました。 世界遺産とはとても思えない、世界一質素な世界遺産と言っても過言ではないのではないでしょうか? そのアリアンス広場の写真をどうぞ。↓ |
アリアンス広場
ナンシーの地図 写真クリックで拡大します。
地図のほぼど真ん中がスタニスラス広場です。 そこから北をご覧頂きますと割と大きな正方形の公園が見えると思います。 ペピニエール公園(parc de la pepiniere)という公園です。 何の変哲もない公園ですが、静かで落ち着いた公園です。 スタニスラス広場の真北がカリエール広場ですが二つの広場の間くらいの位置に公衆トイレがあります。(2つの広場の間で、かつペピニエール公園に隣接する位置です。) スタニスラス広場から北へ行くほど何もなくなります。 なので観光では、カリエール広場を見て、そのわずか北のクラッフ門を見たら南に向かってください。 南に行って、地図上の数字の1、33、12、辺りが街の中心です。 数字の12の教会が割と大きくて綺麗ですし、中に入ることもできます。 その教会に面するジョルジュ通り(rue st georges)が街の中心の通りです。 |
ナンシーの写真
ジョルジュ通り。奥には路面電車が見えます。
地図12番の教会です。
世界遺産のスタニスラス広場です。広々しています。周りは美術館、市庁舎です。
スタニスラス広場とスタニスラスの像